ブランケット症候群と言う表現を知っているでしょうか。
スヌーピーに出てくるキャラクターのライナスと言う男の子が、常にブランケットを抱えているためにライナス症候群と言われることもあります。
ここでは、このライナス症候群とも言われるブランケット症候群について詳しく紹介していきます。
この記事の目次
1. ブランケット症候群(ライナス症候群)ってどんな症状?
このライナス症候群とも言われるブランケット症候群とは一体なんなのでしょうか。
まず、このブランケット症候群の症状について紹介していきます。症候群といっても、決して発達障害などと言う問題はありませんので心配いりませんよ!
1-1 ブランケットが常に近くにないと不安
ブランケット症候群と言うのは、ブランケットが常に近くにないと不安と言う症状を指しています。
特に小さい頃から同じブランケットを利用していたりすると、そのブランケットがないと安心できないと言うことがあります。
小さい時から寝るときに同じブランケットを使っている場合、そのブランケットになれ、それでなければ安心できないと言うこともあるかもしれません。
また、手触りの良いブランケットを見つけた場合はその手触りに惹かれ、そのブランケットが手放せなくなることもあります。
1-2. 匂いのついたブランケットの洗濯を嫌がる
特に赤ちゃんはお母さんの匂いが好きですよね。
そのため、お母さんの匂いがついたブランケットなどを好む傾向にあります。お母さんの匂いなどにするわけですから、それを洗濯してしまうと柔軟剤などの匂いと混ざってしまい、それを嫌がることがあります。
赤ちゃんや子供はそのブランケットの匂いで安心できることがあります。
1-3. ブランケットがないと眠れない
ブランケットがなければ眠れないと言うこともあります。
その特定のブランケットでなければ落ち着いて寝られない、そのブランケットがなければ泣いてしまう、などと言う場合はブランケット症候群になっているかもしれません。
1-4. ブランケット以外にも依存する
ブランケット症候群と言いますが、これはブランケット以外にも症状が出ることがあります。
特に子供の場合は特定のぬいぐるみがなければ眠れないと言うこともありますし、特定のぬいぐるみを傍に置いておかなければ安心できないと言うこともあります。
ブランケットとは限りませんので、覚えておきましょう。
2.同じ意味?ライナスの毛布・安心毛布について解説
ライナスの毛布や安心毛布は英語で”security blanket”といいます。
ライナスの毛布や安心毛布と言うのは基本的に同じものを指しており、どちらも子供や大人が安心するために必要としているもの、と言う意味になります。
例えば、子供のみならず大人の中にも、特定のぬいぐるみがなければ眠れない、特定のブランケットがあると安心する、と言うことがあるのではないでしょうか。
これがライナスの毛布や安心毛布と言う意味になります。
最近ではスマホがそばになければ安心できないと言う人もおり、これも1種のライナスの毛布や安心毛布と同じだと言えるでしょう。
3. 子供のブランケット症候群(ライナス症候群)の原因
もしも子供がブランケット症候群にかかっている場合、そこにはどのような意味があるのでしょうか。
ここでは子供がブランケットを必要とする理由について紹介していきます。
3-1. 心理的ストレスがある
子供に心理的ストレスがある場合、子供はブランケット症候群にかかる可能性があります。
例えば小さい時、親から受けるべき愛情をしっかりと受けていない、親がいつも喧嘩ばかりしていて家では怒鳴り声がよく聞こえる、と言う状態では、子供は安心できません。
そのために心理的ストレスが溜まってしまい、ブランケット症候群にかかることがあります。
3-2. 親に見立てている
子供はブランケットを親に見立てることがあります。
例えば、寝ている時など親がそばにいないため、手触りの良いブランケットなどを抱きしめてそれを親の代わりにしていることがあります。
また、小さい赤ちゃんの場合はお母さんの匂いがするブランケットを親に見立てて、それを与えると安心すると言うことがあります。
もしも赤ちゃんが泣き止まないなどと言う場合、お母さんの匂いがするブランケットやお母さんのパジャマなどを与えると赤ちゃんが泣き止むこともあるんですよ。
3-3. 精神安定剤の役割となっている
精神安定剤の役割を担っていることもあります。
例えば、お母さんに抱っこされているときに一緒に握り締めていたブランケットだったり、小さい頃から一緒にいるぬいぐるみだったりすると、そのようなブランケットやぬいぐるみを持っていることで安心できるというケースがあります。
そのため、たとえそのブランケットやぬいぐるみが古くなったとしてもそれを手放したがらず、周りから新しく同じものを買ってあげると言われても同じものにしたがらないケースがあります。
4 子供のブランケット症候群(ライナス症候群)について
ここでは子供のブランケット症候群について説明していきます。
4-1. ブランケット症候群と診断されても発達障害ではない
先ほども少し触れましたが、もしも子供がブランケット症候群にかかったとしても、それは発達障害等ではありません。
子供がいつも同じブランケットを握っている、破れたり汚れたりしても手放したがらない、と言う状態になると親は心配するかもしれませんが、それは別に病気などでは無いのです。
そのため発達障害等を疑う必要はありません。
4-2. 大人になったら治まることが多い
むしろブランケット症候群は大人になると収まるとも言われています。
例えば、ぬいぐるみがなければ眠れないなどと言う場合、幼稚園や保育園に行く時はそのぬいぐるみが持っていけないと言うケースもありますよね。
そのため、お泊まり保育などではぬいぐるみがない状態で寝なければならないと言うことになり、このようにしてそのようなブランケットがない状態に慣れていくものです。
大人になるに従ってブランケット症候群は収まりますので、今は可愛らしいものだと思いながら見守ってあげることも大切です。
5 子供のブランケット症候群(ライナス症候群)への2つの対処法
もしも子供が同じブランケットを手放したがらないなどと言う状態になると、親としてはどうしたら良いのかと不安に思うかもしれません。
親からしてみると、いつまでも汚れたブランケットを持っていないで、新しいものにしたら良いのに、なぜ同じものばかり好むのだろう、と不思議に思うこともあるでしょう。
ここでは対処法を2つ紹介していきます。
5-1. 無理にやめさせない
子供が同じブランケットを抱えているからといって無理に辞めさせる必要はありません。
無理に子供からブランケットやぬいぐるみを引き剥がしてしまうと、朝は逆に不安定になってしまうことがあります。
もしも子供が同じブランケットを抱えていたら優しく見守ってあげましょう。
5-2. 対象物を小さくしていく
もしも子供が大きなものを好んでいる場合、その対象物を小さくしてあげることも大切です。
例えば、小さなぬいぐるみであれば親戚の家にも持っていきやすいですが、大きなぬいぐるみなどを手放したがらない場合、持ち歩くのも大変です。
そのため、小さなぬいぐるみや小さなタオルハンカチに移行していくことで対象物が小さくなり、親にとっても負担がなくなります。
6 大人のブランケット症候群(ライナス症候群)もある!
実は、ブランケット症候群は子供のものだけではありません。
確かに大人が特定のブランケットやぬいぐるみを好むと言う事は珍しいかもしれませんが、実はブランケットやぬいぐるみ以外でブランケット症候群にかかることもあるのです。
ブランケット症候群は大人が陥るものでもあると言うことをよく覚えておきましょう。
7. 大人はブランケット以外に依存しやすい
大人はブランケット以外に依存する傾向があると言われています。
確かに、ブランケット症候群と言われると子供のもののように感じますが、大人はブランケット症候群でブランケット以外に依存する傾向があります。
ここでは大人が依存しやすいものについて紹介していきます。
7-1. スマホのブランケット症候群
近年指摘されているのはスマホへの依存になります。
誰もがスマホを持つようになり、24時間簡単に友達と連絡できるようになりました。
そのため、スマホがなければ不安と言う人が増えており、トイレなどにも常にスマホを持っていくと言う人も多いのではないでしょうか。
友達からの連絡があるかどうか気になる、常にインターネットで何かを検索していなければ気がすまない、などと言うこともあるかもしれません。
寝る時もスマホが手放せない、などと言う人も多いかもしれませんね。
7-2. 恋愛のブランケット症候群
恋愛に依存する人も多いと言われています。
最近は婚活をして結婚したいと考えている人が増えていると言われていますが、常に恋人がいなければ安心できない、恋人につい依存してしまう、などと言う人はまさにブランケット症候群にかかっていると言えるでしょう。
相手を束縛しやすい人、恋愛をしていなければ安心できない人、常に異性が人生の中にいなければ満足できない人などはブランケット症候群かもしれません。
8 大人のブランケット症候群(ライナス症候群)の原因とは

なぜ大人はブランケット症候群にかかってしまうのでしょうか。
大人になっても何かに依存するなんておかしい、と感じる人もいるかもしれませんが、実は大人になっても小さい頃のトラウマなどを抱えているケースがあります。
ここでは、大人がブランケット症候群にかかる理由について紹介していきます。
8-1. 幼少期の愛情不足
小さい頃、親からしっかりと愛情を注いでもらえなかった場合にブランケット症候群にかかることがあります。
両親が共働きでいつも家にいなかった、常に保育園などに預けられて親と関わることが少なかった、などと言う場合は愛情不足になっていることがあります。
そのため、大人になっても親から注いでもらえなかった愛情が欲しくて、何かに依存してしまうケースが指摘されています。
8-2. 過度なストレス
過度なストレスが生じたことにより、ブランケット症候群にかかることもあります。
現代人は仕事で忙しいと言われていますが、忙しくてプライベートな時間がない、人間関係などでストレスが溜まっている、などと言う場合は外に癒しを求める傾向があり、それによってブランケット症候群にかかることがあります。
人間関係に飢えている人は恋愛などに依存しやすいとも言われています。
9. 大人のブランケット症候群(ライナス症候群)への3つの対処法
もしも大人がブランケット症候群にかかったら一体どうしたら良いのでしょうか。
大人がこのような症状になったら、それなりに対処していかなければならないことがあります。
ここでは3つの対処法を紹介していきます。
9-1. ストレス発散をする
まず、ストレス発散をしましょう。
ストレスが溜まってブランケット症候群になっていることもありますので、仕事を忘れて1人で旅行をしてみたり、スポーツなどに精を出してみても良いかもしれません。
ストレスを発散することでストレスを発散することで何かに依存しなければならない気持ちが消える可能性もあります。
何かに依存したいと思っていると言う事は不安やストレスがあると言う事ですので、そのストレスを発散することで気分が良くなることもあるでしょう。
9-2. 心理カウンセリングを受ける
どうしても何かに依存してしまうのであれば、心理カウンセリングを受けてみても良いかもしれません。
カウンセラーに自分の状況を話すことで、自分が思い悩んでいる原因がわかるケースもあります。カウンセリングはハードルが高いと思う人もいるかもしれませんが、世界的にカウンセリングは比較的一般に受け入れられるようになりつつあります。
9-3. 無理に治そうとしない
何かに依存してしまう自分に気がつくと、なんだか不安になってすぐにでも治さなければと思うかもしれません。
しかし、何かに依存してしまう気持ちはすぐに治るものではありませんし、焦ることによってなおさら依存が強くなってしまう可能性もあります。
もしもブランケット症候群にかかっていると思ったら、まずは落ち着いて対処することが大切です。焦ったら逆効果ですよ!